クリニックのホームページはwordpressで作成しよう
クリニックのホームページをこれから作るなら、選ぶべきCMSはWordPress一択です。世界で圧倒的なシェアを誇り、無料で膨大な情報が手に入るため、開業医の先生が自院のサイトを長期的に運用していくうえで、これほど心強い土台はありません。
ただし、制作業者に丸投げして「独自カスタマイズ」を許すと、後から誰も触れないサイトになり、業者との契約を解約できない”人質状態”に陥る危険があります。
本記事では、開業20年超の経験をもとに、WordPress選びからテーマの選定、業者への発注時に絶対に守るべき鉄則まで、クリニックのホームページ制作で失敗しないための知識を一気にお伝えします。
クリニックのホームページにWordPressをすすめる理由は「世界シェアNo.1の安心感」

クリニックのホームページを制作する方法はいくつかありますが、私が一貫しておすすめしているのはWordPressです。その根拠は、CMSとして世界で圧倒的にシェアが高く、情報量が桁違いに多いという一点に尽きます。
CMSの世界シェアでWordPressが独走している事実
WordPressは全世界のウェブサイトの約40%以上で採用されています。CMS市場に限れば、シェアは60%を超えるとも言われています。この数字が意味するのは、WordPressに関するノウハウや解決策が、他のどのCMSよりも豊富にインターネット上に存在するということでしょう。
何かトラブルが起きたときに検索すれば、ほぼ確実に解決策が見つかります。開業医の先生がご自身で調べながら運用するうえで、この情報量の多さは計り知れないメリットです。
無料で始められるからクリニック経営の負担にならない
WordPress本体は無料で利用できます。レンタルサーバーとドメインの費用だけで運用を始められるため、開業時の初期費用を抑えたい先生にとっては大きな味方になってくれるはずです。
| 項目 | WordPress | 独自開発CMS |
|---|---|---|
| 初期費用 | 無料(本体) | 数十万〜数百万円 |
| 情報量 | 圧倒的に豊富 | ほぼ皆無 |
| 業者変更 | 容易 | 極めて困難 |
制作業者の選択肢が多く相見積もりを取りやすい
WordPressを扱える制作業者は全国に無数に存在します。特定の業者しか触れない独自CMSとは異なり、もし業者との相性が合わなければ別の会社に乗り換えることも難しくありません。
相見積もりを取る際にも「WordPressで制作してください」と条件を統一するだけで、各社の提案を公平に比較できます。制作費の相場感もつかみやすくなるでしょう。
医療機関のホームページにもWordPressが増えている背景
以前は医療機関のホームページといえば、業者が独自に開発したシステムで構築するケースが主流でした。しかし近年は、大規模な病院から個人クリニックまで、WordPressで構築するケースが急増しています。
その理由は明快で、運用コストが安く、担当者が変わっても引き継ぎやすいからです。院長先生ご自身がちょっとした修正を行えるのも、WordPress普及の大きな追い風になっています。
ホームページ制作業者の「独自カスタマイズ」に絶対に乗ってはいけない

WordPressでクリニックのホームページを作ると決めたとしても、制作業者に丸投げすると危険な落とし穴が待っています。それが「独自カスタマイズ」という名の甘い提案です。結論から言えば、独自カスタマイズは絶対に受け入れないでください。
「独自カスタマイズ」を受け入れると誰もサイトを触れなくなる
制作業者が独自にPHPコードを書き換えたり、テーマファイルを大幅に改変すると、そのサイトは「その業者しか中身を理解できない状態」になります。院長先生がブログを更新しようとしただけでレイアウトが崩れたり、WordPress本体のアップデートすらできなくなったりするケースは珍しくありません。
これは制作業者の技術力が高いから起こる問題ではなく、むしろ属人的な作り方をしているから起こる構造的な問題です。
業者との契約を解約できない「人質状態」に陥るリスク
独自カスタマイズされたサイトは、その業者なしでは保守も更新もできません。仮にサービス内容や費用に不満があっても、解約すればサイトが動かなくなるため、泣く泣く契約を続けざるを得ないという事態に追い込まれます。
私はこの状況を「人質を取られた状態」と呼んでいます。実際にこの罠にはまって困っている開業医の先生を、これまで何十人も見てきました。
制作業者に「独自カスタマイズしないでください」と明確に伝える方法
業者への発注時に「テーマのデフォルト機能の範囲内で制作してください」と書面で伝えてください。口頭ではなく、メールや契約書に明記するのが鉄則です。
「御社独自のカスタマイズは一切不要です。テーマ標準の機能だけで構成してください」とはっきり伝えましょう。良心的な業者であれば、この要望を快く受け入れてくれます。逆に渋る業者は避けたほうが無難です。
| 業者の対応 | 判断 |
|---|---|
| デフォルト機能での制作を快諾 | 信頼できる |
| 「独自カスタマイズのほうが良い」と強く推す | 要注意 |
| テーマ名を教えてくれない | 契約しない |
人気WordPressテーマのデフォルト機能だけで十分なホームページが作れる

独自カスタマイズなしで本当に見栄えの良いサイトが作れるのか、不安に思う先生もいるかもしれません。答えは「十分に作れる」です。近年の人気WordPressテーマは、デフォルト機能だけでプロ品質のサイトを構築できるほど進化しています。
ブロックエディタ対応テーマなら直感的にページを編集できる
WordPress5.0以降に導入されたブロックエディタ(Gutenberg)は、文章や画像をブロック単位で配置する仕組みです。ブロックエディタに完全対応したテーマを選べば、ドラッグ&ドロップに近い感覚でページを編集できます。
HTMLやCSSの知識がなくても、診療案内や医師紹介ページを自分で更新できるのは、日々の診療で忙しい開業医にとって大きなメリットでしょう。
構造化データのマークアップ機能がAI検索対策に直結する
GoogleやBingだけでなく、AIによる検索結果の生成が広がりつつある今、構造化データのマークアップは以前にも増して大切になっています。構造化データとは、ウェブページの内容を検索エンジンが理解しやすい形式で記述する仕組みのことです。
| 構造化データの種類 | クリニックでの活用例 |
|---|---|
| LocalBusiness | 住所・電話番号・診療時間 |
| FAQPage | よくある質問をリッチリザルトに表示 |
| MedicalOrganization | 診療科目・医師情報 |
デフォルト機能で作ったサイトなら業者変更もスムーズ
テーマ標準の機能だけで構築されたサイトは、他のWordPress対応業者であれば誰でも保守・修正が可能です。万が一、制作業者との関係がうまくいかなくなっても、別の業者にスムーズに引き継げます。
この「いつでも乗り換えられる自由」こそが、独自カスタマイズを排除する最大のメリットといえます。
SWELL・Emanon Premium・般若ビルダー・ゴールドメディアを推す根拠

クリニックのホームページに使うWordPressテーマとして、私がおすすめするのはSWELL、Emanon Premium、般若ビルダー、ゴールドメディアの4つです。この4テーマを推す理由は、ブロックエディタへの完全対応と構造化データのマークアップ機能の充実という2つの条件を、いずれも高い水準で満たしているからです。
SWELLは操作性と表示速度のバランスに優れている
SWELLは国内で人気の高いWordPressテーマで、直感的な操作画面と高速な表示速度を両立しています。ブロックエディタとの親和性が非常に高く、専用ブロックも豊富に用意されているため、コーディングの知識がない先生でも見栄えの良いページを作りやすいのが特長です。
Emanon Premiumはビジネスサイト向けの設計が光る
Emanon Premiumは、集患を目的としたビジネスサイトに強みを持つテーマです。CTA(行動喚起)の配置やランディングページの作成機能が標準で備わっており、予約や問い合わせにつなげるための導線設計がしやすい構造になっています。
般若ビルダーとゴールドメディアはSEO対策機能が手厚い
般若ビルダーはSEO対策に特化した設計思想を持ち、構造化データの出力やメタタグの管理が細かく制御できます。ゴールドメディアはメディアサイトの運用に強く、記事コンテンツを軸にした集患戦略と好相性です。
いずれのテーマも、開発者が継続的にアップデートを行っている点が安心材料といえるでしょう。テーマの開発が止まると、WordPressのバージョンアップに追従できなくなりセキュリティリスクが高まるため、アップデートの継続性は選定時の重要な判断基準です。
- ブロックエディタに完全対応しているか
- 構造化データのマークアップ機能があるか
- 開発元が継続的にアップデートしているか
- 利用者が多く情報が入手しやすいか
独自ドメインは院長自身で管理しないと取り返しがつかなくなる

ホームページ制作の話題からは少し外れますが、極めて大切なことをお伝えします。独自ドメイン(例:○○clinic.com)の管理権は、絶対にホームページ制作業者に渡さないでください。院長先生ご自身の名義で取得・管理するのが鉄則です。
ドメインを業者に管理させると「もう1つの人質」になる
独自カスタマイズと同じ構図がドメインにも当てはまります。業者名義でドメインを取得してしまうと、契約解除の際にドメインの移管を拒否されたり、高額な移管手数料を請求されたりするトラブルが後を絶ちません。
ドメインはクリニックの住所と同じくらい大切な資産です。名刺やチラシ、電柱広告にまでURLを記載している場合、ドメインを失えばそのすべてが無駄になります。
ドメインの取得・管理は思ったほど難しくない
| 手順 | 内容 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 1 | ドメイン登録サービスにアカウント作成 | 約5分 |
| 2 | 希望ドメインの空き確認と取得 | 約10分 |
| 3 | ネームサーバーの設定 | 約5分 |
おすすめのドメイン登録サービスと選び方
国内であれば「お名前.com」「ムームードメイン」「Xserverドメイン」などが有名です。いずれも管理画面が日本語対応しており、操作に困ることはほとんどないでしょう。
レンタルサーバーとドメイン登録サービスを同じ会社で揃えると、ネームサーバーの設定が自動化されて手間が省けます。エックスサーバーとXserverドメインの組み合わせは、その代表的な例です。
WordPressの「投稿」と「固定ページ」を正しく使い分けよう

WordPressには「投稿」と「固定ページ」という2種類のコンテンツ形式があります。この使い分けを間違えると、SEO上の不利益を被ったり、サイトの情報設計が崩れたりする原因になります。正しく使い分けるための基礎知識を押さえておきましょう。
「投稿」はブログや新着情報など時系列で並ぶコンテンツ向き
投稿は、日付順に並ぶコンテンツに使います。クリニックのホームページであれば、「院長ブログ」「お知らせ」「休診情報」「健康コラム」などが投稿に該当します。
投稿にはカテゴリーやタグを設定できるため、「内科の話題」「小児科の話題」のように分類して管理するのにも向いています。
「固定ページ」は診療案内や医師紹介など恒久的なコンテンツ向き
固定ページは、めったに内容が変わらない恒久的なコンテンツに使います。「診療案内」「医師紹介」「アクセス」「初診の方へ」「プライバシーポリシー」などが典型的な例です。
固定ページにはカテゴリーやタグの機能がないため、日付で並べ替える必要のないページに使うのが基本です。
投稿と固定ページを混同すると起きるトラブル
よくある失敗パターンとして、診療案内を「投稿」で作ってしまうケースがあります。投稿で作ると時系列に埋もれてしまい、古い記事としてトップページから消えてしまうことがあるため注意が必要です。
反対に、ブログ記事を「固定ページ」で作ると、カテゴリー分類ができず、記事一覧にも表示されません。それぞれの特性を理解して正しく使い分けてください。
| 比較項目 | 投稿 | 固定ページ |
|---|---|---|
| 並び順 | 日付順(時系列) | 手動で設定 |
| カテゴリー・タグ | あり | なし |
| 適した用途 | ブログ・お知らせ | 診療案内・医師紹介 |
クリニックのホームページ制作で失敗しないための発注チェックリスト

これまでお伝えしてきた内容を踏まえて、ホームページ制作業者に発注する際に確認すべきポイントを整理しました。発注前にこのチェックリストを確認すれば、致命的な失敗を防げます。
発注前に必ず確認すべき項目
- WordPressで制作してもらえるか
- 使用するテーマ名を教えてもらえるか
- 独自カスタマイズをしないと明言してもらえるか
- ドメインは院長名義で取得できるか
- サーバー契約も院長名義にできるか
見積もり段階で怪しいと感じたら契約しない勇気を持つ
「独自CMSのほうが高性能です」「テーマ名は企業秘密です」「ドメインは弊社で一括管理したほうが便利です」――こうした説明をする業者には、慎重になったほうがよいでしょう。
親切そうに見える提案の裏に、囲い込みの意図が隠れているケースは少なくありません。不信感を覚えたら、契約しないという判断も立派な経営判断です。
納品後の運用体制もあらかじめ話し合っておく
ホームページは作って終わりではなく、むしろ公開してからが本番です。納品後に誰がブログを更新するのか、WordPressやテーマのアップデートは誰が担当するのか、月額の保守費用はいくらかなど、運用に関する取り決めを事前に書面で交わしておきましょう。
保守契約の内容が曖昧なまま走り出すと、後々トラブルの火種になります。「投稿」と「固定ページ」の詳しい使い方については、以下の関連記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
よくある質問
WordPressでクリニックのホームページを作る費用はどのくらいですか?
WordPress本体は無料ですが、制作業者に依頼する場合の費用は一般的に30万〜80万円程度が相場です。有料テーマの購入費(1万〜3万円程度)、レンタルサーバー代(月額1,000〜2,000円程度)、ドメイン取得費(年額1,000〜3,000円程度)が別途かかります。
独自カスタマイズを排除してテーマのデフォルト機能で制作すれば、費用を大幅に抑えられるケースが多いでしょう。見積もり時に「テーマ標準機能の範囲で」と指定することで、不要なオプション費用を削減できます。
WordPressのセキュリティ面でクリニックが注意すべきことはありますか?
WordPress本体とテーマ、プラグインを常に最新版にアップデートすることが基本的な対策になります。加えて、管理画面のログインURLを変更したり、二段階認証を導入したりすることで、不正アクセスのリスクを大きく下げられます。
患者さんの個人情報を扱う問い合わせフォームにはSSL(暗号化通信)の導入が必須です。信頼できるレンタルサーバーであれば、無料でSSL証明書を提供してくれるところがほとんどですので、必ず設定しておいてください。
WordPressテーマのSWELL・Emanon Premium・般若ビルダー・ゴールドメディアはどれを選べばよいですか?
操作のしやすさを最優先にするならSWELLが向いています。集患のための導線設計を重視するならEmanon Premiumが候補に挙がるでしょう。SEO対策に徹底的にこだわりたい場合は般若ビルダー、ブログやコラムを軸にした情報発信型のサイトを目指すならゴールドメディアが適しています。
4つともブロックエディタ対応と構造化データ機能を備えているため、どれを選んでも大きな失敗にはなりません。ご自身の運用スタイルに近いものを選ぶのがよいでしょう。
WordPressで作ったクリニックのサイトは院長自身で更新できますか?
ブロックエディタ対応のテーマを使っていれば、文章の修正やブログ記事の投稿は院長先生ご自身でも十分に行えます。ワープロソフトを使える程度のパソコンスキルがあれば問題ありません。
デザインの大幅な変更やプラグインの追加・設定については、専門知識が必要になる場合もあります。そうした作業は保守契約を結んでいる業者に依頼するのが安全です。日常的な更新はご自身で、技術的な変更は業者に、と役割分担するのが効率的な運用方法になります。
WordPressのホームページ制作で医療広告ガイドラインに抵触しないために気をつけることはありますか?
医療広告ガイドラインでは、虚偽の内容や誇大な表現、他院との比較優良広告などが禁止されています。WordPressで制作する場合も、掲載する文章や画像が同ガイドラインに違反しないよう十分に注意してください。
特に「治療の効果を保証する表現」や「体験談を根拠にした広告」は規制対象となります。ホームページの文面についてはガイドラインに詳しい専門家や行政書士に確認を依頼することをおすすめします。WordPress自体はあくまで制作ツールですので、ガイドラインへの対応は掲載内容の管理で行う必要があります。
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自社の本業は医薬部外品等のネット通販。某巨大企業の社畜マーケターとしても活動中。個人マーケと大手マーケ、社長と社畜、の両岸を現在進行形で行っているのが最大の強み。医者嫌いで有名で、Xは医者の悪口だらけなのでブロック推奨。メジャー競技で全国優勝多数の元アスリート。生活も仕事もストイックすぎて誰ともなじめず友達はいないが悩んでもいない。「集患はナンパの応用」が持論。