総合内科クリニックがInstagramを活用して地域のかかりつけ医として選ばれるための集患ガイドを表したイラスト

総合内科クリニックのInstagram集患ガイド|地域で「かかりつけ医」に選ばれる運用術を全解説

「Instagramで本当に患者さんが来るの?」と半信半疑の先生は少なくありません。しかし、地域の20〜50代が日常的に情報収集する場は、今やInstagramが中心です。

総合内科クリニックがInstagramを正しく活用すれば、地域住民に「困ったらあの内科に相談しよう」と想起される存在になれます。本記事では、プロフィール設計からペルソナ別の配信戦略、ハッシュタグ運用、医療広告ガイドライン遵守まで、開業医が現場で実践できる具体的な運用術をお伝えします。

なぜ総合内科クリニックこそInstagram集患に取り組むべきなのか

Instagramを通じて地域住民に総合内科クリニックを見つけてもらい、信頼形成につなげる流れを表したイラスト

総合内科クリニックにとってInstagramは、地域住民への新規認知獲得と「かかりつけ医」ポジション形成を同時に実現できる集患エンジンです。LINEやXとは異なる独自の強みを理解した上で運用を始めることが、成果への近道となります。

LINEやXとは根本的に異なるInstagramの集患力

SNSにはそれぞれ得意分野があります。LINEは来院済み患者への処方薬リマインドや予約管理といった継続管理ツールとして優秀ですが、まだ来院していない地域住民にリーチする力は限定的でしょう。Xは医療従事者同士の情報交換に向いており、YouTubeは疾患の深い解説に適しています。

一方、Instagramは20〜40代の働く世代が日常的にフィードをスクロールするSNSです。「#〇〇市内科」のような地域ハッシュタグと健康関連ハッシュタグを組み合わせることで、検索行動を起こす以前の「なんとなく流れて見つけた」という自然な認知獲得が実現します。

Instagram→Webサイトやクリニックの詳細確認→来院→LINE登録による継続管理という導線は、総合内科クリニックの集患モデルとして理想的な流れといえます。

「中親和性領域」だからこそ教育的発信が武器になる

美容医療や歯科ホワイトニングのようにビフォーアフターの写真映えで訴求する領域とは異なり、総合内科は「中親和性領域」に分類されます。派手なビジュアル訴求に依存するのではなく、教育的・情報的価値を軸にした発信設計こそが差別化の鍵です。

「健診結果の見方」「季節別の感染症予防」「生活習慣病の初期サイン」など、地域住民が「保存して後で読み返したい」と感じるコンテンツを継続的に届けることで、信頼の蓄積とフォロワーの自然増加が両立します。

総合内科クリニックにおける各SNSの担当領域

SNS主な担当領域ターゲット層
Instagram地域住民への新規認知獲得・ブランディング20〜40代中心
LINE来院済み患者の継続管理・予約管理全年代
X医療従事者ネットワーク・情報発信医療関係者
YouTube疾患の深い解説・専門性訴求30〜60代
Facebook40〜60代地域住民へのアプローチ中高年層

地域密着×健康情報で「かかりつけ医」の第一候補に選ばれる

総合内科クリニックが競合と差別化するには、自院のポジションを明確に打ち出す必要があります。予防医療に特化するのか、発熱外来や感染症対応を軸にするのか、高血圧・糖尿病などの慢性疾患管理を前面に出すのか。どのポジションを選ぶかによって、Instagram運用の方向性は大きく変わります。

いずれの場合も共通するのは、「地域住民からの信頼」がクリニック経営における資産だという点です。誠実な健康情報の継続発信は、この信頼を着実に積み上げてくれます。

プロフィール設計で来院導線を確立する ── 見られた瞬間に「相談しやすそう」と感じてもらう秘訣

クリニックのInstagramプロフィールからホームページ、LINE相談、WEB予約、電話へ来院導線を整える様子を表したイラスト

Instagramのプロフィールは、クリニックの「デジタル看板」です。新規訪問者が最初に目にするこの画面を丁寧に設計するだけで、Webサイトへの遷移率や来院率は大きく変わります。

ビジネスアカウント取得とプロフィール文で信頼を伝える

まずビジネスアカウントへの切り替えが必須です。インサイト機能によるリーチやフォロワー属性の分析、連絡先ボタンの設置、予約導線の配置、広告配信機能の利用が可能になり、運用品質の向上に直結します。

プロフィール画像にはクリニックロゴか院長の親しみやすい写真を設定しましょう。プロフィール文には「日本内科学会認定・総合内科専門医」「〇〇市内科/風邪・発熱・健診・予防接種・生活習慣病」「〇〇駅徒歩〇分」「土曜診療・〇〇時まで」など、専門性と利便性を凝縮して記載します。

誇大表現は徹底して排除し、患者が「困った時にすぐ行けそう」と感じる温かみのある情報設計を心がけてください。

ハイライト8カテゴリーで初診患者の不安を解消する

ハイライトは、プロフィール画面のすぐ下に常時表示されるストーリーズのアーカイブです。新規訪問者が「この内科はどんなところだろう?」と思った時に、すぐ確認できる案内板として機能します。

標準的な構成は「初めての方へ(初診の流れ・必要書類)」「診療内容(風邪・発熱・健診・生活習慣病など)」「院内紹介(診察室・検査機器)」「医師紹介(専門医資格・経歴)」「予防接種(インフル・コロナ・HPVなど)」「健診・人間ドック」「感染症対応(発熱外来・PCRなど)」「お知らせ(休診・診療時間変更)」の8カテゴリーです。

特に「初めての方へ」は初診患者の心理的ハードルを下げる効果が高く、丁寧に作り込む価値があります。

Linktreeで複数導線を一元化し来院率を引き上げる

Instagramのプロフィール欄に設置できるリンクは限られています。Linktreeなどの複数リンクツールを活用すれば、Webサイト・LINE登録・Web予約・電話予約・診療時間ページへの分岐導線をまとめて設置できます。

導線設計で大切なのは「複数経路へのバランス分散」です。Webサイト誘導(詳細情報を求める層)、LINE登録誘導(継続管理希望層)、電話予約誘導(高齢者層)、Web予約誘導(働く世代)のように、各ペルソナが自分に合った接触手段を選べる環境を整えましょう。

ビジュアルトーンとブランディングの統一が「選ばれるクリニック」をつくる

Instagramのフィードはクリニックの「顔」です。色調は医療系のライトブルーやミントグリーンを基調とし、コーラルやベージュなどの暖色を適度に加えると、信頼感と親しみやすさが両立します。直近9投稿で構成される「9マスグリッド」の統一感は、新規訪問者のフォロー率を大きく左右するため、投稿テーマごとの配色パターンを事前に決めておくとよいでしょう。

Instagram・LINE・Webサイト・院内掲示物のすべてで、キービジュアルやコアメッセージを揃えることも大切です。「地域の皆様の健康を支えるかかりつけ医」というメッセージがどのメディアでも一貫していれば、地域住民のブランド認知は確実に深まります。

プロフィール導線から来院までの流れ

導線経路対象ペルソナ期待される行動
Webサイト詳細情報を求める層診療内容・医師経歴を確認後に来院
LINE登録継続管理希望層登録後に予約・リマインド活用
Web予約20〜50代の働く世代空き状況を確認し即予約
電話予約高齢者層直接電話で予約・相談

ペルソナ三層構造で配信を分ける ── 働く世代・中高年・家族それぞれに届く発信術

働く世代・中高年・家族の三層に分けて総合内科クリニックのInstagram配信を設計する様子を表したイラスト

総合内科クリニックの患者層は幅広いため、全員に同じ発信をしても響きません。「働く世代」「中高年」「家族」の三層に分けて配信内容を設計することで、各層への訴求力が格段に高まります。

20〜50代の働く世代には予防医療の啓発が刺さる

働く世代の多くは「健康診断で異常があったけど忙しくて病院に行けていない」「かかりつけ医をまだ決めていない」という状態にあります。この層に対しては、「健診結果の見方」「季節別の感染症予防」「生活習慣病の早期予防」といった予防医療啓発が効果的です。

「健診で要精査と言われたけれど、忙しくて受診できていない方へ。当院では平日夜・土曜診療で対応しています。健診結果のご相談だけでもお気軽にどうぞ」のように、利便性の訴求と受診への心理的ハードル解消を両立させた発信を心がけましょう。

投稿の配信時間帯は、出勤前の朝7〜8時、ランチタイムの12〜13時、帰宅後の21〜22時に合わせると到達率が上がります。

40〜70代の中高年層には「寄り添う慢性疾患管理」を届ける

高血圧・糖尿病・脂質異常症など、継続管理が必要な慢性疾患を抱える中高年層にもInstagramは届きます。近年は40〜60代女性のInstagram利用率が顕著に上昇しており、この層へのアプローチは今後ますます重要になるでしょう。

中高年層向けの投稿では、文字サイズやコントラスト、余白を十分に確保し、視覚的に読みやすいデザインを徹底してください。「血圧・血糖値の正しい見方」「服薬の基礎知識」「定期検査を続ける大切さ」など、日々の自己管理に寄り添う温かなトーンが信頼形成につながります。

  • 血圧・血糖値の正しい見方と記録のコツ
  • 減塩・運動・睡眠など生活習慣改善の小さな一歩
  • 服薬を続けるために知っておきたい基礎知識
  • 定期検査の間隔と受診を忘れないための工夫
  • 専門医への紹介が必要になった場合の流れ

家族ペルソナへの配信が口コミ紹介を生む

子育て世代の保護者や親世代の介護を担う方は、家族全員の健康情報を収集する「情報収集ハブ」です。この層への配信は、家族全体のかかりつけ医獲得に直結します。

「子供の感染症対策」「高齢の家族の健康管理」「介護中の医療相談」などのテーマは、家族ペルソナの強いニーズに応えるものです。家族経由の口コミ紹介は信頼度が高く、長期的なフォロワー増加と来院率向上に貢献します。

フォロワー獲得経路別の流入分析で集患効率を高める

フォロワーがどの経路から流入しているかを分析することで、配信内容の改善が可能になります。地域ハッシュタグ経由の流入は「地域内かかりつけ医」を探しているペルソナの質が高く、健康ハッシュタグ経由は予防意識の高いペルソナが多い傾向にあります。

経路別のプロフィール訪問率やWebサイト遷移率、来院転換率を比較分析し、効果の高い経路に配信リソースを集中させましょう。地域企業・薬局・スポーツジムとのコラボレーションも、独自のフォロワー獲得経路として有効です。

フィード・リール・ストーリーズの配信設計 ── 「保存される投稿」が地域認知を加速させる

フィード・リール・ストーリーズを使い分け、保存される健康情報で地域認知を高める様子を表したイラスト

Instagramには「フィード投稿」「リール動画」「ストーリーズ」の3つの配信形式があり、それぞれ異なる強みを持っています。総合内科クリニックでは、教育的価値と親しみやすさを両立させたコンテンツ設計が集患成果を左右します。

フィード投稿は「季節別健康情報」と「健診結果の見方」が二大柱

フィード投稿の中核となるのは、季節別健康情報と健診結果の見方を解説するコンテンツです。花粉症・熱中症・インフルエンザ・乾燥対策といった季節テーマ、血圧・血糖値・コレステロール・肝機能の見方解説は、保存数が伸びやすい鉄板コンテンツといえます。

配信文には国立感染症研究所や日本内科学会、厚生労働省など公的機関の出典を明示し、科学的正確性を担保しましょう。「今シーズンのインフルエンザ流行状況について、国立感染症研究所のデータを基にお伝えします」のような誠実な姿勢が、地域住民からの信頼を着実に積み上げます。

専門用語は必要な場面でのみ使い、誰でも理解できる平易な表現を心がけてください。

リール動画は60秒の症状解説と院内ツアーで親近感を生む

リール動画は発見タブでのリーチ獲得に優れた形式です。総合内科クリニックでは、「1分でわかる発熱時の対応」「院内ツアー60秒」「院長ごあいさつ」「予防接種の流れ」といった短尺動画が効果を発揮します。

院内の明るく整理整頓された雰囲気や院長の自然な笑顔、スタッフの丁寧な対応の様子を映すことで、「この内科は親しみやすい」と感じてもらえる視覚体験を提供できます。配信頻度は週2回程度が無理なく継続できる標準ラインです。

ストーリーズの毎日配信が地域住民との接点を増やす

ストーリーズは24時間で消える日常配信ツールであり、平日毎日の運用がおすすめです。「今日の地域感染症速報」「診療時間変更のお知らせ」「予防接種開始のご案内」「今日の健康Tips」など、リアルタイム性の高い情報を短く伝えましょう。

質問箱機能を活用すれば、地域住民からの一般的な健康質問を引き出すことも可能です。回答を通じて「信頼できる内科」の印象が広まり、認知拡大とエンゲージメント向上を同時に実現できます。ただし、個別の診断・治療相談は対面受診に誘導することが医療安全上の鉄則です。

感染症シーズンと予防接種期は投稿頻度を一気に引き上げる

冬期のインフルエンザ・コロナ流行期、秋の予防接種シーズン、春の花粉症シーズンなどは、地域住民の健康情報ニーズが急増するタイミングです。通常の週3〜4回から週5〜6回へ投稿頻度を強化し、地域への先回り情報提供を実施しましょう。

「今週、〇〇市内の小学校でインフルエンザの学級閉鎖が報告されています。お子様の発熱時は当院の発熱外来をご利用ください。Web予約はプロフィール欄から」のように、地域名を含めた即時性の高い配信が大きな反響を呼びます。

フィード・リール・ストーリーズの配信設計一覧

配信形式推奨頻度主なコンテンツ例
フィード投稿週3〜4回季節別健康情報、健診結果の見方、生活習慣病予防
リール動画週2回1分症状解説、院内ツアー、院長ごあいさつ
ストーリーズ平日毎日感染症速報、休診情報、健康Tips、質問箱

ハッシュタグ戦略と発見タブ攻略 ── 地域名×症状×予防の三軸で「見つけてもらえるクリニック」になる

地域・症状・予防の三軸でハッシュタグを設計し、地域住民にクリニックを見つけてもらう様子を表したイラスト

Instagramの発見タブに自院の投稿が表示されるかどうかは、ハッシュタグ設計とエンゲージメントの質で決まります。地域住民に「見つけてもらう」ためのハッシュタグ三軸運用を解説します。

地域+症状+予防の三軸ハッシュタグ設計が集患の土台

総合内科クリニックのハッシュタグは、「地域軸」「症状軸」「予防軸」の3つをバランスよく組み合わせるのが基本です。地域軸には「#〇〇市内科」「#〇〇駅クリニック」、症状軸には「#風邪症状」「#発熱外来」「#健康診断」、予防軸には「#感染症対策」「#予防接種」「#健康情報」などを配置します。

各投稿で5〜10個程度のハッシュタグを使用するのが標準的な運用です。地域ハッシュタグを必ず含めることで、地域住民の発見タブ表示率を高められます。なお、「#絶対治る」「#100%回復」のような誇大表現を含むタグはInstagramのポリシーでも違反扱いとなるため、絶対に使用しないでください。

ビッグタグとニッチタグを組み合わせて発見タブ表示率を伸ばす

ハッシュタグには、投稿数100万件超の「ビッグタグ」と投稿数1万件以下の「ニッチタグ」があります。ビッグタグ(「#健康診断」「#予防接種」など)は多くのユーザーに届く可能性がある反面、競合が激しいため上位表示は簡単ではありません。

一方、ニッチタグ(「#〇〇市内科」「#〇〇駅クリニック」など)は競合が少なく、上位表示を獲得しやすいのが強みです。各投稿でビッグ2〜3個、中程度2〜3個、ニッチ2〜3個をミックスするのが、発見タブ表示率を継続的に高めるバランスといえます。

ハッシュタグの規模別バランス設計

規模投稿数目安具体例
ビッグ(2〜3個)100万件超#健康診断 #予防接種 #健康情報
中程度(2〜3個)1万〜100万件#生活習慣病予防 #発熱外来 #感染症対策
ニッチ(2〜3個)1万件以下#〇〇市内科 #〇〇駅クリニック #〇〇区健診

ハッシュタグ別の流入分析で「効くタグ」だけを残す

ハッシュタグ運用は「設計して終わり」ではありません。Instagramビジネスアカウントのインサイト機能を使い、各投稿のハッシュタグ別到達数やプロフィール訪問数を月次で測定しましょう。効果の高いハッシュタグを特定し、標準セットに組み込む改善サイクルが集患効率を引き上げます。

投稿テーマ別のハッシュタグセット(健診投稿用、感染症投稿用、予防接種投稿用、院内紹介投稿用など)を事前に用意しておくと、投稿時にタグ選定で迷う時間を削減でき、運用の継続性が保たれます。保存数やシェア数が多い投稿はアルゴリズム上も優遇されるため、保存したくなる実用的な情報設計がエンゲージメント向上の鍵です。

投稿頻度・配信タイミング・季節性 ── 「いつ投稿するか」で反応率はここまで変わる

カレンダーと時計を使って投稿頻度、配信時間、季節テーマを計画するInstagram運用の様子を表したイラスト

同じ投稿内容でも、配信タイミングが合っているかどうかで到達率とエンゲージメントは大きく変動します。総合内科クリニックに適した投稿頻度と時間帯設計を押さえ、限られたリソースで成果を引き出しましょう。

週3〜4回フィード+リール週2回+ストーリーズ毎日が基本リズム

総合内科クリニックは中親和性領域に分類されるため、投稿の量よりも質と継続性を重視した安定運用が成果につながります。標準的な配信ペースは、フィード投稿が週3〜4回(月水金または火木土)、リール動画が週2回、ストーリーズが平日毎日です。

投稿カレンダーを月初に作成し、月曜に「週の健康Tips」、水曜に「健診結果の見方シリーズ」、金曜に「季節別感染症情報」といったテーマ曜日制を導入すると、ネタ切れを防ぎながら継続できます。1投稿あたりの科学的正確性と読みやすさを最優先する姿勢が、長期的なかかりつけ医ポジション形成の土台です。

働く世代には朝7時・昼12時・夜21時が黄金タイム

働く世代ペルソナへの投稿は、生活リズムに沿ったタイミングが到達率を左右します。出勤前のスマホチェックが集中する朝7〜9時、ランチタイムの12〜13時、帰宅後のリラックスタイムにあたる夜19〜22時が反応を得やすい時間帯です。

土曜診療を実施しているクリニックでは、金曜夜や土曜朝の投稿も有効でしょう。「月曜朝の週の健康Tips」「水曜夜の生活習慣病コラム」「金曜夜の週末健康管理」のように、時間帯とテーマを連動させた配信設計がおすすめです。Instagram予約投稿機能の活用で、配信時間管理を自動化することも運用効率の向上に役立ちます。

感染症シーズンの集中配信で「頼れる内科」の印象を刻む

総合内科クリニックの集患における最大の波は、感染症シーズンと予防接種期に訪れます。冬期のインフルエンザ・コロナ流行期(12〜2月)、秋の予防接種開始(10〜11月)、春の花粉症シーズン(2〜4月)、夏の熱中症対策(7〜8月)、春秋の健診シーズン(4〜6月・10〜12月)と、年間を通じて集中配信のタイミングが存在します。

これらの時期は通常の週3〜4回から週5〜6回へ投稿頻度を引き上げ、地域住民への先回り情報提供を徹底しましょう。「今シーズンのインフルエンザ予防接種、〇月〇日より開始します。お子様の同伴接種も可能です。Web予約はプロフィール欄のリンクからどうぞ」のような、予約行動に直結する配信が来院数の増加に貢献します。

  • 12〜2月:インフルエンザ・コロナ流行期の受診目安・発熱外来案内
  • 10〜11月:予防接種開始告知・接種スケジュール・予約状況
  • 2〜4月:花粉症シーズンの対策情報・治療の選択肢
  • 7〜8月:熱中症予防の具体的な対策・危険サインの見分け方
  • 4〜6月・10〜12月:健診シーズンの受診促進・結果の見方解説

医療広告ガイドライン+Instagramポリシー遵守 ── 知らなかったでは済まされない法的リスクを防ぐ

医療広告ガイドラインとInstagramポリシーを守り、DM対応やプライバシー保護を確認する医療SNS運用のイラスト

保険診療中心の総合内科クリニックでも、Instagram配信における医療広告ガイドライン違反やMeta社ポリシー違反のリスクはゼロではありません。アカウント停止や行政指導という経営的打撃を避けるために、遵守すべきルールを正確に把握しておく必要があります。

保険診療中心でも医療広告ガイドライン違反は起こり得る

Instagram配信で絶対に避けるべき表現

禁止事項違反例適切な表現
治療効果の断定「絶対治ります」「100%回復」「症状に応じた診療をご相談します」
他院比較優良表現「地域No.1」「市内で一番の技術」「総合内科専門医が診療します」
誇大広告「奇跡の治療法」「ガイドラインに基づいた診療」
個人差の未記載「みるみる改善」「個人差がありますが改善を目指します」

DM治療相談は絶対に対面へ誘導する

フォロワーから「〇〇の症状があるのですが薬を処方してもらえますか」「どの薬が良いですか」といった個別の治療相談がDMで届くことがあります。これに対してInstagram上で診療指示を出すことは、医療法上のリスクと医療事故リスクの両面で重大な問題となり得ます。

「一般的な発熱対応の目安はこちらです。ただし、症状の詳細や既往歴、服薬状況により対応は異なりますので、必ず対面でご相談ください」のように、一般的な健康情報の提供と個別の診療行為を明確に分離する対応が必須です。DM対応マニュアルを整備し、スタッフ全員が適切に対面誘導できる体制をつくりましょう。

患者プライバシー・写真使用の管理体制を整える

総合内科クリニックのInstagram運用では、患者のプライバシー保護が特に重要です。患者本人の写真使用時は書面による同意取得が必須であり、院内撮影時の患者の写り込みも完全に防ぐ必要があります。

症例紹介を行う場合は、年代・性別・症状を抽象化した完全匿名化を徹底してください。地域密着型のクリニックでは患者同士が知人であるケースも多く、わずかな手がかりから個人が特定されるリスクがあります。配信前に匿名性を確認する監査体制を構築し、情報漏洩のリスクを排除することが信頼維持の基盤です。

Meta社のコミュニティガイドラインやInstagram独自の医療系コンテンツ規制にも定期的に目を通し、ポリシー改定への対応を怠らないようにしましょう。アカウント停止は地域内認知基盤の喪失という取り返しのつかない損失を意味します。

まとめ ── 総合内科クリニックのInstagram集患は「地域の信頼づくり」そのもの

Instagram運用を通じて総合内科クリニックが地域住民との信頼関係を築き、かかりつけ医として選ばれる様子を表したイラスト

総合内科クリニックがInstagramを活用して集患を成功させるためには、地域密着・教育的価値・科学的正確性を軸にした誠実な運用が欠かせません。本記事の要点を整理し、具体的な実行計画に落とし込みましょう。

Instagram運用KPIと実装ロードマップ

Instagram運用の成果を定量的に評価するために、KPIを設定しましょう。フォロワー数は地域人口比0.5〜1%を目安とし、プロフィールアクセスからWebサイトへの遷移率は20%以上を目標値とします。来院時の「Instagramを見ました」率も重要な指標であり、受付でのヒアリングを通じて計測できます。

実装は段階的に進めるのが現実的です。初めの1〜3ヶ月はビジネスアカウント取得・プロフィール設計・ハイライト構成・投稿カレンダーの作成に注力します。3〜6ヶ月目で三層ペルソナ別の配信を本格化し、6〜12ヶ月目でKPIダッシュボードの構築と発見タブ表示率の分析に移行。12ヶ月以降は、ブランディング統一監査と他SNSとの連携深化を進めていく流れが標準的なロードマップです。

他SNSとの連携で全方位の集患導線を完成させる

Instagramは新規認知獲得とブランディングの中核ですが、単独で集患導線のすべてをまかなえるわけではありません。LINEによる来院後の継続管理、YouTubeでの深い疾患解説によるE-E-A-T訴求、Facebookでの中高年層へのリーチ、SEO・MEOによる検索流入など、各チャネルとの連携で全方位の集患体制が完成します。

すべてのSNSで統一されたブランド世界観を維持しながら、Instagramを「地域住民との最初の接点」として活用する戦略が、長期的な経営安定と地域包括ケアシステム内でのポジション確立につながるでしょう。

地域住民に選ばれるかかりつけ医へ

Instagram運用は単なるSNS施策ではなく、「地域住民の信頼をつくる営み」そのものです。季節ごとの健康情報を誠実に届け、健診結果の見方をわかりやすく解説し、感染症の流行をいち早く地域に伝える。こうした地道な発信の積み重ねが、「困ったらあの内科に行こう」という想起を生み出します。

総合内科クリニックの強みは、地域住民の幅広い症状に対応できる一次窓口であることです。その強みをInstagramで正しく伝え、地域住民の日常に寄り添い続けることで、揺るぎないかかりつけ医ポジションが確立されていきます。本記事を出発点に、自院の特性と地域の特徴に合わせた運用を始めてみてください。

総合内科クリニックの他SNS集患ガイド

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AIで集患している人@山岡

AIで集患している人@山岡

自社の本業は医薬部外品等のネット通販。某巨大企業の社畜マーケターとしても活動中。個人マーケと大手マーケ、社長と社畜、の両岸を現在進行形で行っているのが最大の強み。医者嫌いで有名で、Xは医者の悪口だらけなのでブロック推奨。メジャー競技で全国優勝多数の元アスリート。生活も仕事もストイックすぎて誰ともなじめず友達はいないが悩んでもいない。「集患はナンパの応用」が持論。

執筆者・監修者について

監修者Supervisor

Dr.大木 沙織(おおき さおり)

皮膚科医 / 内科専門医 / 大木皮ふ科クリニック副院長

順天堂大学医学部卒業後、済生会川口総合病院・三井記念病院にて臨床研修を修了。現在は医療法人社団緑生会 大木皮ふ科クリニック(神奈川県相模原市)副院長。皮膚疾患全般に加え、内科・総合診療にも精通。当サイトの全記事の医学的正確性の監修を担当。